熊本で遺言書を自分で書くには?自筆証書遺言の書き方と財産目録の作り方|熊本の家族信託、相続対策なら弁護士・司法書士へ相談|この街の相続|弁護士・司法書士 西田幸広

熊本で遺言書を自分で書くには?自筆証書遺言の書き方と財産目録の作り方

自筆証書遺言の書き方4ステップと5つの要件を示した図解

「熊本で遺言を残したいが、公証役場に行くのは大げさな気がする」「まずは自分で書いてみたい」——そんなご相談をよくいただきます。自分で書く遺言書を自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)といい、紙とペンと印鑑があればその日のうちに作れます。ただし民法の定める形式を一つでも外すと無効になり、残されたご家族がかえって困ることになります。必須要件と書き方の手順、パソコンで作れる財産目録の扱い、熊本での保管方法までを実務目線で整理します。

自筆証書遺言で絶対に外せない5つの要件

形式が整っていても、認知症などで判断能力(遺言能力)が失われた後の遺言は無効になり得ます。「そろそろ」と思ったときが書きどきです。

書き方の手順は4ステップ ─ 財産目録はパソコンで作れる

ステップ1:財産を洗い出す。不動産・預貯金・有価証券・生命保険に加え、借入金などのマイナス財産まで書き出します。不動産は固定資産税の納税通知書だけでは不十分なことがあり、私道や共有持分が漏れやすいところです。

ステップ2:誰に何を渡すか決める。相続人を戸籍で確認したうえで配分を考えます。相続人以外の方(お世話になった甥姪など)に渡したい場合は、「相続させる」ではなく「遺贈する」と書き分けます。おひとりさまの相続対策も参考にしてください。

ステップ3:本文を手書きする。財産の特定は、不動産なら登記事項証明書のとおりに所在・地番・家屋番号まで、預貯金なら金融機関名・支店名・口座番号まで書きます。「自宅を長男に」といった書き方では不動産を特定できず、登記手続きで足止めになることがあります。ここで役立つのが2019年1月13日以降に認められた財産目録のパソコン作成です。一覧部分だけはパソコンの表や登記事項証明書・通帳のコピーで構いませんが、各ページに署名と押印が必要で、忘れると目録部分が無効になります。

ステップ4:保管方法を決める。あわせて手続きを担う遺言執行者を決めておくと、相続開始後の預金解約や登記がスムーズです。

熊本で保管するなら法務局の保管制度を

自筆証書遺言の弱点は、紛失・改ざん・そもそも見つけてもらえないことです。これを解消するのが法務局の自筆証書遺言書保管制度で、熊本県内では熊本地方法務局(熊本市中央区)のほか、八代など県内の支局が遺言書保管所に指定されています。本人が予約のうえ出向いて申請し、手数料は1通あたり数千円程度が目安です(取扱庁・手数料は変更されることがあるため事前にご確認ください)。最大のメリットは家庭裁判所の検認手続きが不要になること。自宅保管の場合は開封前に検認が必要で、1〜2か月かかることも珍しくありません。詳しくは遺言書保管制度の使い方をご覧ください。

ただし法務局は形式面を確認するだけで、内容が争いにならないかまでは審査しません。当事務所は弁護士と司法書士の両方の視点でお手伝いできるため、不動産の表示を登記実務どおりに整えると同時に、「この配分では遺留分(一定の相続人に保障された最低限の取り分)で揉めそうだ」という将来の紛争リスクまで見て文案を検討できます。熊本市内の農地や共有名義の土地、事業用不動産が絡むケースでは、この一気通貫の確認が特に効いてきます。

まとめ

押さえるべきは、全文自書・日付・氏名・押印・訂正方式の5要件財産目録はパソコン可だが各ページに署名押印財産は登記簿・通帳のとおりに特定するの3点です。書き上げたら法務局の保管制度に預ければ、紛失も検認も心配いりません。財産の種類が多い方や相続人の間で意見が割れそうな方は、公正証書遺言も含めた比較検討をおすすめします。熊本・八代で遺言書の作成をお考えの方は、書き始める前に一度ご相談ください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事情に応じた判断は専門家へのご相談をおすすめします。相続・家族信託に関するご相談は、この街の相続(弁護士・司法書士 西田幸広)までお気軽にお問い合わせください。

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