家族信託のデメリットとは?始める前に知っておきたい注意点と対策|熊本の家族信託、相続対策なら弁護士・司法書士へ相談|この街の相続|弁護士・司法書士 西田幸広

家族信託のデメリットとは?始める前に知っておきたい注意点と対策

家族信託の主なデメリット4つ(費用・節税効果・損益通算・受託者の負担)を示した図解

家族信託のデメリットとは?まず押さえたいポイント

家族信託は、認知症などで判断能力が低下した後も、信頼できる家族が財産を管理・活用できるようにする仕組みで、近年注目を集めています。一方で「家族信託 デメリット」と検索される方が多いのは、始めてから後悔しないよう事前に弱点を知っておきたいという不安の表れでしょう。結論から言えば、家族信託には主に「初期費用がかかる」「直接の節税にはならない」「信託財産の損失を他の所得と通算できない」「受託者(財産を任される家族)に継続的な負担が生じる」という4つのデメリットがあります。まずはこの全体像を押さえ、自分の家庭に当てはまるかどうかを確認することが大切です。

費用と手間に関するデメリット

家族信託を始めるには、契約内容の設計や公正証書の作成、不動産がある場合の登記など、いくつかの手続きが必要です。専門家に依頼する場合はその報酬もかかり、財産の額や内容に応じてまとまった初期費用が発生します。遺言書の作成と比べると割高に感じられることもあります。ただし、認知症で預金や不動産が凍結された後に成年後見制度を使い続ける費用と比べると、長い目で見れば負担が抑えられるケースもあります。「高いから避ける」ではなく、目的と得られる安心に見合うかで判断するとよいでしょう。

税務に関するデメリット(節税・損益通算)

誤解されやすいのが「家族信託をすれば相続税が減る」という点です。家族信託はあくまで財産管理と承継のための仕組みであり、それ自体に直接の節税効果はありません。相続税や贈与税の負担は、信託を使わない場合と基本的に変わらないと考えておきましょう。

さらに注意したいのが「損益通算」の制限です。損益通算とは、ある所得で出た損失を他の所得の利益と相殺して税負担を軽くする仕組みですが、信託した賃貸不動産などで赤字が出ても、信託外の所得とは相殺できないルールがあります。収益不動産をお持ちの方は、税理士など専門家に事前に確認しておくと安心です。

受託者の負担と制度面のデメリット

家族信託では、財産を任される「受託者」に継続的な責任と実務が生じます。信託財産を自分の財産と分けて管理する「分別管理」や、収支の帳簿づけなどが求められ、長期間にわたって家族の一人に負担が集中しがちです。受託者を誰にするか、負担をどう分担するかは、家族でよく話し合って決める必要があります。また、家族信託は比較的新しい制度のため、対応できる金融機関や専門家がまだ限られている点もデメリットと言えます。信頼できる相談先を選ぶことが、後悔を防ぐ鍵になります。

まとめ

家族信託のデメリットは、「初期費用」「節税効果がない」「損益通算の制限」「受託者の継続的な負担」の4点に整理できます。いずれも制度の弱点ではありますが、事前に理解し、家族で目的を共有したうえで設計すれば、多くは対策や納得のうえで進められるものです。デメリットだけを見て諦めるのではなく、ご自身の家庭にとって家族信託が本当に必要か、他の方法(遺言や任意後見など)と比べてどうかを、専門家と一緒に検討することをおすすめします。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事情に応じた判断は専門家へのご相談をおすすめします。相続・家族信託に関するご相談は、この街の相続(弁護士・司法書士 西田幸広)までお気軽にお問い合わせください。

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